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MOVIE BOYS

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映画が好きです。だから一生懸命観ます。面白いところをみつけて楽しみたいけど、時としてそれが出来ないこともあります。でもそれも映画です。

観相師/歴史物語というより家族物語 

観相師李氏朝鮮、第6代国王時代の15世紀中頃に起きたクーデター「癸酉靖難(ケユジョンナン)」が実は「観相」が絡んでいたとする歴史ドラマだ。「観相」とは人の容貌や骨格からその人の性格や運命などを判断すること。主演は『義兄弟 SECRET REUNION』のソン・ガンホ。共演に『ハウスメイド』のイ・ジョンジェ、『王の涙』のチョ・ジョンソク、ペク・ユンシクら。

李氏朝鮮の王朝とは実に色んな事があったんだね。『王の涙』同様に、この作品も王宮のトラブルを基にして作られた作品だ。「癸酉靖難(ケユジョンナン)」と言われるこのクーデターは、病弱な第5代王・文宗亡き後に、その文宗の弟・首陽大君が、11歳で即位した第6代王・端宗から王位を簒奪した事件のこと。物語ではその端宗を守ろうとする重臣・左議政キム・ジョンソと首陽大君の争いに、ソン・ガンホ扮する観相師キム・ネギョンが巻き込まれる。もちろんそれ自体は完全に創作なので、歴史物語の割には結構軽く観られると思う。ちなみに「観相」というのは人間の容貌や骨格からその人の性格や運勢を判断することで、日本人だと昨年亡くなった藤木相元さんがよくテレビとかで知られていたね。
観相師01
登場するキム・ネギョンはその観相の力を利用して都で一旗挙げようと上京するのだが、とある殺人事件の真犯人を観相で見つけたことから、左議政キム・ジョンソと知己を得て重用されるようになる。これがもう笑っちゃうほどトントン拍子で、30分程度で王様に呼び出されるまでなってしまうのだからビックリだ(笑)最初は辺鄙な山の上にボロを着て住んでるだけだったのに。ただこの後もしきりに義弟のペンホンが官職が欲しいと言っていることから、左議政の部下であることと正式に朝廷の官吏になることは別問題らしい。官吏でない人間が、官吏になろうとする人間の合否を観相で判断する役割を務めるのもどうかと思うけど。いずれにしてもキム・ネギョンは左議政側に付いているということだ。
観相師02
ところでここに至るまでに様々な出来事はあるのだが、息子ジニョンの存在以外はあまりどうでもいい。息子ジニョンは父親想いで、官吏になりたがっている優秀な男だった。この物語の中で彼が重要なキーマンであるのは、王宮とキム・ネギョンを結びつける役割をしているから。彼が官吏になると都に出て行ったことがきっかけでネギョンも上京することになり事件に巻き込まれることになるのだし、第5代王・文宗が息子・端宗を想う気持ちがネギョンをして左議政の味方につかせたのだ。そういう意味で俯瞰すると、この物語は王宮のクーデター事件をテーマにした家族の結びつきを描いているということが良く解る。それも単にその一家ということではなく、家、一族、そういう部分も含めて。
観相師03
だからだろうか、クーデター事件を防ごうとするキム・ネギョンらの動き自体に今ひとつ説得力が欠けている。史実部分の重みとフィクション部分の軽さの融合が今ひとつというか。例えば最初は端宗が首陽大君の謀反の思惑を信じないのだが、それを信用させるために、首陽大君の眉間にホクロを作りに出向く作戦などは、いくらなんでもそりゃありえねーだろ!と思わざるを得ない。また首陽大君の策士として“首曲がり”と呼ばれる謎の男が付いていることを知りながら、途中でその謎の男の話はほっぽらかしになってしまう。それじゃ必ずやり返されるんじゃないの?と思いきや案の定だ。天才観相師を主人公に据えたとはいえ史実を優先するならば彼の敗北は決定的なのだから仕方ないということか。
観相師04
結局、キム・ネギョンはあれだけ観相でズバズバ小気味よく人の性格や運勢を読みきっていたのに、いざ重要な部分、クライマックスに来ると観相などどっかにすっ飛んでしまい、ただ単に謀反を防ごうと頑張るおじさんに成り下がっている。そして義弟ペンホンとともに「ジニョン!ジニョン!」とタダの息子可愛さしか考えられない人間になってしまった。もちろんそれ自体は家族を描いた作品としては悪くないと思うけど、その代わり歴史物語としてのスペクタクルやカタルシスは無くなってしまったと言わざるを得ない。ネギョンは最後に「俺は人の顔だけを見て時代を読めなかった。変わりゆく波のみを見て風を見なかった。波を起こすのは風なのに。」と言うのだが、このセリフを言わせちゃったら彼を主人公にした事自体意味がなくなると思うんだけどな。
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ストーリー:15世紀半ばの朝鮮王朝。キム・ネギョン(ソン・ガンホ)は、その人の顔から性格や寿命まで見抜く観相師として田舎に暮らしていた。ある日、宮廷で起きた殺人事件の真犯人を言い当てたことで人事官に抜てきされる。ネギョンは王の弟・首陽大君(イ・ジョンジェ)が逆賊の相であると判断。実は、首陽大君は新しい王の暗殺を企てており…。(シネマトゥデイ)



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