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MOVIE BOYS

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映画が好きです。だから一生懸命観ます。面白いところをみつけて楽しみたいけど、時としてそれが出来ないこともあります。でもそれも映画です。

やさしい本泥棒/彼女こそが希望だった 

やさしい本泥棒マークース・ズーサック原作の「本泥棒」をテレビドラマで活躍するブライアン・パーシヴァル監督が映画化。ナチス政権下のドイツで里親に出された一人の少女が本を元に学び、生きる姿を描いている。主人公のリーゼルを演じるのはソフィー・ネリッセ。共演には『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュや『戦火の馬』のエミリー・ワトソンといった名優が出演している。

本作は今年公開予定だったが何故か公開中止になってしまった。一説によるとアナ雪の予想外の大ヒットで公開館が確保できなかったとか…。真相は配給の20世紀フォックス映画のみぞ知るというところだが、そもそもフォックスは『ヒックとドラゴン2』のような良作の公開も見送っているから、それからすれば推して知るべしかもしれない。確かに主人公のソフィー・ネリッセはさしたる実績も無い。しかし実際素晴らしい演技力と可愛らしさを併せ持った次世代の人気女優候補だし、ジェフリー・ラッシュとエミリー・ワトソンに至っては、もはや名優の域に達した素晴らしい俳優なのだから、普通に公開してくれればよいものをと、映画ファンとしては残念でならないところだ。
やさしい本泥棒01
舞台は第二次世界大戦前、ナチス政権下のドイツ。しかしながらイギリス人俳優ロジャー・アラムが死神役という設定のナレーションで始まる冒頭は、どこか物語テイストで、それこそ本を読み始めたかのような感じさえ受ける。この世界観の場合、大抵テーマはホロコーストであることが多いが、主人公リーゼル(ソフィー・ネリッセ)はれっきとしたドイツ人だった。彼女は里親に出されるのだが、里親宅に向かう途中に弟を亡くしてしまう。迎え入れる里親がハンス(ジェフリー・ラッシュ)とローザ(エミリー・ワトソン)だ。リーゼルにキツくあたるローザと優しく迎え入れるハンス。何だか里親のステレオタイプか?と思いきや、ここから先それぞれがそれぞれのスタイルでリーゼルに愛を注ぐ。
やさしい本泥棒02
驚いたのは彼女は字が読めないこと。そんな彼女が弟の形見として持っていた本を一緒に呼んであげるハンスの暖かさに思わず顔がほころぶ。ジェフリー・ラッシュはどちらかと言えばハンサムタイプではないし、いかついタイプの顔をしているが、それだけに包み込むような優しさに心の暖かさを感じるね。学ぶことの楽しさを知った彼女にとって、本は正に宝物。純粋に物事を見つめるその目から見たら、多くの本が広場で焼かれるということは理解不能だっただろう。ナチスの焚書は、要するにナチズムに都合の悪い本は悪書だとみなされ焼かれた愚行だ。彼女は焼け残った跡から1冊の本を盗み出す。それはHGウェルズの「透明人間」という本だった。それを使って彼女は更に読み書きを学んでいく。
やさしい本泥棒03
本を読んでは解らない単語を書く。リーゼルの学ぶ姿は子供らしい知的好奇心と探究心に満ちていて実に微笑ましい。人が学ぶということの原点はこんなところにあるんだろうなと再認識させられると同時に、たかだか本を読むという今なら何気ない行為がこれほどまでに人の人生を豊かにするのだということを俺たちは目の当たりにするだろう。ある日彼女は、ローザのお使いで訪れた町長の家でその夫人と出逢い、彼女の部屋にある本を自由に読んで良いと言われる。様々な本を読むにつれて、この地に来たばかりの時は何も知らない少女だったリーゼルが、人としてどんどん成長していく…。だいぶハンスたちとも馴染んだところで登場するのがユダヤ人のマックス・ファンデンベルクという青年だ。
やさしい本泥棒04
彼を自宅の地下室に隠まうハンスたち。リーゼルは彼からも大切な事を学ぶ。それは自ら“書く”ということ。自分の観たこと感じたことを自分なりの表現で書くことを彼女はマックスから学ぶ。これはラストに向けての伏線にもなっていた。考えてみるとリーゼルはたくさんの良い先生に恵まれたのだろうと思う。それはナチスの支配で不自由や理不尽が横行する中、それぞれの大人たちが自分たちの中の良心で、それぞれの望むものを彼女に対して与えたとも受け取れる。リーゼルは正に暗い世界の中の一筋の希望だったのかもしれない。だからこそ、最後の最後に死神は彼女の周りの人間を連れ去ってしまうが、彼女だけは奇跡的に生き残るんじゃないだろうか。
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ストーリー:第2次世界大戦前夜の1938年、リーゼル(ソフィー・ネリッセ)は弟に先立たれ、母親とも別々に生活することに。リーゼルは、ミュンヘン近郊で暮らすハンス(ジェフリー・ラッシュ)とローザ(エミリー・ワトソン)夫妻のもとに里子に出される。リーゼルは「墓掘り人の手引き」という本を大事にしていたが、その内容が少女向けでなかったため、ハンスは彼女が字を読めないとわかり…。(シネマトゥデイ)



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