三木孝浩監督の作品は前作『ホットロード』以外はほぼ観ている。この人、甘酸っぱいベタな青春ラブストーリーを撮らせるとホント上手い。宮崎あおいの
『ソラニン』、吉高由里子の
『僕等がいた』とか、上野樹里の『陽だまりの彼女』とか。前作の能年玲奈からヒロインは本田翼へとまたイイトコついてくるとしか言いようが無いね。男の方も今最も旬の若手俳優・東出昌大と来たら女子中高生が放っとかないんじゃないだろうか。といいつつ、いい年したおっさんの俺も青春キラキラ、甘酸っぱくて、胸がキュンキュン(古い?)するベタなラブストーリーは大好物だったりする。

案の定、女子しかいない劇場の中、たったひとりおっさんはど真ん中の特等席を1時間前に買って一人で観てきましたよ。例によって話は解りやすい。主人公の双葉と洸は中学の同級生で惹かれ合ってたんだけど、ある日突然、洸は両親の離婚で長崎に転校し母親と暮らすことに。ところが、高校1年になって何と2人は同級生として再会する。母を病気で亡くした洸が東京に戻ってきたからだ。2人は再び惹かれ合うのだけれど、洸は母の死を自分のせいだと思い込んでいる。

こんな自分は幸せになっちゃいけないと思い込もうとする洸。彼の笑顔を取り戻そうと双葉は奮闘するのだった。そんな折に、洸の長崎時代の友達・成海の父が亡くなる。彼女もまた両親が離婚し父と暮らしていた。彼女の気持ちが人一倍解る洸は、母への罪滅ぼしの意識もあって、彼女を支えて行こうと決める。一端は付き合えないと双葉をふる洸だったが内心はもちろん好き。好きあってるのに思い通りにならないもどかしさは、長崎への修学旅行で決着をみることになる。ま、もちろんハッピーエンドに決まってるけどね。お話的には観てればもう先はバレバレ。

多分途中から脚本書いてって言われても多分出来るぐらいに(笑)でもね、この作品で俺が一番気に入ったのは吉岡双葉を演じる本田翼だからそんなことどうでもいい。前々から可愛いとは思っていたが、こんなに可愛いとは思ってなかった。笑った顔、怒った顔、拗ねた顔、驚いた顔、動揺した顔、泣いた顔、寂しそうな顔、落ち込んだ顔…揺れ動く女子高生の表情の全てがパーフェクトに可愛い。きっとそれは三木監督も解ってるハズだ。ってか三木監督だって絶対惚れてると思う。

でなきゃあんなに彼女のアップが多いはずがない。手を変え品を変え角度を変え本田翼という女の子の良さを引き出すべく全力を傾けているのが凄く伝わる。また東出の洸がぶっきらぼうでクールな役だけに、口数も大きな表情の変化も少なく、それが余計に双葉をキラキラ輝かせていた。恋のライバルになる成海を演じた高畑充希はこちらは女優の成海璃子が主演した
『書道ガールズ!!-わたしたちの甲子園-』で観たことがあったけど、この後『バンクーバーの朝日』の公開が控えている有望女優。

嫌な女役なのにキッチリと、本当に嫌な子として演じていたよ。この子のおかげもあって双葉のイイ子だなぁ感?が増々増大したね。とにかく2時間の間、本田翼の可愛らしさを堪能しまくれるこの作品、登場人物に別に取り立てて興味が無いという人はそのうちテレビでやるのを待てばイイと思うけど、俺はもう一度観てきたいな(笑)

←Click Pleae♪ストーリー:中学時代、お互いに特別な思いを抱きながらも何も進展させることができないまま、離れ離れになった双葉(本田翼)と洸(東出昌大)。それをどこかで引きずりながら高校1年生になった双葉だったが、洸とまさかの再会を果たす。しかし、以前の彼からは想像もつかないそっけない態度や言動に戸惑いを覚えてしまう。それでも洸と向き合ううちに、ふと見せる昔のままの優しさに安堵(あんど)する双葉。やがて彼女は、自分の気持ちが再び洸に向き始めていることに気が付き…。(シネマトゥデイ)
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